鍵が壊れて成す術なし、鍵屋さんの素早い対応に感激

このところ残業続きの日々だったのと、急に暑くなって寝苦しくなったせいで、かなり睡眠不足だった。さらに生理前のイライラもあり、周囲の人間が私に近寄らないようにしていることは気づいていたし、まるで自分が時限爆弾を抱えているテロリストになったみたいだった。週に一度の休みは寝だめとたまった洗濯物と掃除とで一日が終わる。彼氏なし、趣味なし、時間なし。あるのは貯金だけだ。

そんな毎日が続いていたある日、残業を切り上げて少し早目に帰ってきた私がカギを開けようとすると、鍵がなかなか入っていかなかった。今日は仕事でミスをして上司に怒られてさらにイライラしていたので、ゆっくりお風呂につかってデパ地下で購入したお惣菜を食べてワインを飲んで発散しようと思っていたのに。イライラがピークにまで達した私は、鍵を力任せにガチャガチャと差し込もうとした。ところが今度はカギが途中まで差さったまま、入れることも引き抜くこともできなくなってしまったのである。完全に鍵が壊れてしまった。成す術なしである。私は途方にくれたまま、スマホで一番近い鍵屋を探し、電話をした。あぁ、今日はもう終わったと思った。

ところが電話をかけてから5分後、予想外に早く鍵屋さんが到着した。まるで温水さんみたいな、人柄だけはよさそうな鍵屋さんで、この人大丈夫かな、と心配するのも束の間、温水さんはあっという間に刺さったままの鍵を引き抜き、さらには鍵穴の掃除までして再びスムーズに使えるようにしてくれたのである。「もう大丈夫ですよ」という笑顔が斉藤工に見えて、私は不覚にも涙がこぼれそうになった。鍵屋さんの素早い対応に感激である。

鍵屋さんのおかげで、その日ゆっくりお風呂につかり、自分の時間を楽しむことができた。何より温水さん、いや斎藤工のプロフェッショナルぶりを見せつけられて、明日から私もまた頑張ろうという気持ちにさせられたのだった。